はじめに
よみと申します。シーズン14お疲れ様でした。
今期で一時休止を考えていたので最後に必ず結果を出そうという決意のもと全力で取り組みました。
シーズン開始の時点で構築の大半を完成させた状態で臨み、シーズンを通して環境に合わせながら微調整を加えつつ潜り続けました。
まず、レートを始めたs1からs13の間までずっと手が届かなかった自身初のレート1900に早い段階で到達でき、苦労しながら最終日前日(3/31夜~4/1深夜)に悲願だった初のレート2000を達成。最終日(4/1夜~)には2ロム2000に揃え特攻しそこからさらに最高レートを伸ばすことができました。
必至に考え煮詰め、自分なりに結果を残せた構築をぜひ多くの方に見ていただきたいので公開します。
使用構築
TNよみ / Suzuki*Aina で潜っていました。
結果
TN よみ 最高2051 / 最終1980
TN Suzuki*Aina 最高2045 / 最終2008
構築経緯
構築本来のベースとなる積みの要素を残しつつも対面的な動きやサイクルといった幅広いゲームメイクのできる柔軟な構築を目指しました。
コンセプト
• ルカリオを左上に置く
• ステロ、欠伸を絡めたサイクルから攻めの切り替えで相手を崩す
• 襷枠を起点に対面から詰める
使用個体
ルカリオ@ルカリオナイト
性 格:陽気
特 性:正義の心→適応力
実数値:153(60)-185(156)-122(108)-*-91(4)-170(180)
技構成:インファイト / コメットパンチ / バレットパンチ / 身代わり
◇4n+1(身代わり効率最大)
◇A156ミミッキュのミミッキュZ確定耐え
◇A156ミミッキュのじゃれつく最高乱数切り2回耐え
◇C192メガルカリオの真空波最高乱数切り耐え
◇最速ガブリアス抜き
アーゴヨン@ドラゴンZ
性 格:臆病
特 性:ビーストブースト
実数値:148-*-93-179(252)-94(4)-190(252)
技構成:流星群 / ヘドロウェーブ / 大文字 / 悪巧み
◇DL調整 D>B
カバルドン@ゴツゴツメット
性 格:腕白
特 性:砂起こし
実数値:215(252)-132-187(252)-*-92-67(4)
技構成:地震 / 欠伸 / 氷の牙 / 怠ける
◇S同族意識
リザードン@リザードナイトX
性 格:陽気
特 性:猛火→硬い爪
実数値:153-182(252)-131-*-106(4)-167(252)
技構成:フレアドライブ / 逆鱗 / 雷パンチ / 竜の舞
ゲッコウガ@気合いの襷
性 格:無邪気
特 性:変幻自在
実数値:147-116(4)-87-155(252)-81-191(252)
技構成:冷凍ビーム / 草結び / 岩石封じ / 影うち
エンペルト@食べ残し
性 格:穏やか
特 性:激流
実数値:191(252)-*-108-131-165(228)-84(28)
技構成:波乗り / 欠伸 / ステルスロック / 眠る
◇C200カプ・テテフの10万ボルト残飯込み2回耐え
◇A147ゲッコウガの珠けたぐり確定耐え
◇C155ゲッコウガの珠めざ電残飯込み2回耐え
◇S12振りテッカグヤ抜き
構築の要点
•カバルドン+エンペルト
本構築の要です。広く物理アタッカーに対して受け・削り・流しを遂行できるカバルドン+多くの特殊アタッカーに対して受け・流しが行え、カバルドンの苦手を補えるエンペルトを軸として、ステロ、欠伸を駆使した受けまわしで削りながら2体で盤面をコントロールして裏のエースの一貫を作る、または崩しに来る相手をエースで処理したあと裏のサイクルで詰めるの大きく分けて2つの展開を狙います。
上記を主としつつ受けの2枚を動かす上で
①積む抜くの直線的な展開に対して切り返してくる相手をサイクルで疲弊させ、機能停止させる
②タイプ・数値受けしに来る相手を削ってアタッカーの圏内に入れる、または積む隙をつくる
③上から潰しを狙ってくる相手のスカーフ持ちの判別→展開
これらの動きを特に意識して動かします。既存の優秀な受けの並びと比べると劣るところはありますが、双方が欠伸を使えることにより隙を見せづらいことが何より一番の強みです。
•身代わりルカリオ
積んでも抜いていける場面は少ないと思ったので試しに身代わり型を採用したところ綺麗にハマりました。対面が主な従来のルカリザ構築に対し、本構築はさらにサイクルにも寄せているため、どちらのパターンの選出に組み込んでも一定の活躍の見込める身代わり型が最善であると自分の中で結論付けました。
身代わりを残すことができれば下から動いて来る相手に対して擬似的に積んだ状態を作れること、上位帯ではドヒドイデやヤドランよりは体感ヌオーが多かったことから積み技がなくて困ったことはほとんどありませんでした。
身代わりを採用する以上ミミッキュには必ず勝てるようにしなくてはならないと思いH-B方面を特に意識して耐久調整を施しました。これによりミミッキュには対面から一度も負けることなく、HP3/4からB↓後じゃれつくを耐えて返り討ちにするなど活きる場面は多かったです。
上記の耐久調整を前提に、対メガメタグロスを想定したとき、地震は耐えますがアームハンマーは特性の補正もありどのみち耐えられないため、グロスの対鋼打点と性格の関係を考えた上で、性格陽気でアームハンマー持ちはいないのではと予想し、準速の上だけ取れれば良いと思ったのでそこを意識しつつさらに最低限のラインまで伸ばしました。
電磁波持ちのウツロイドを意識してあと1伸ばした方が良かったです。
•アーゴヨン
本構築のエースです。選出率が非常に高いのでこのポケモンが最大限動きやすくなるようZ技の枠は1つに抑えてあります。
相手側の視点に立ち自分が相手ならばどうアーゴヨンを処理するかを常に考えることをこのポケモンを扱う上で意識していました。通りの良い技範囲を高火力且つだいたいの上から撃てることで必然的に処理ルートも限られるため、そこさえ考えれば比較的予想も立て易く、その読みや勘のようなものも試合をこなすほど鋭くなり後の試合展開を見通せることが多くなりました。
勝敗にすぐに直結しかねない択の多さや脆さの不安要素以上に、ずば抜けた抜き性能を持っているため受けの裏に置くアタッカーとして唯一無二なほどの性能を持ち合わせていて、本構築においては必要不可欠なポケモンであるようにさえ感じました。技構成も下手に弄る必要は全くなく、テンプレがシンプルに一番強いと確信しています。
•雷パンチ+竜の舞リザードンX
カプ・レヒレを採用している構築が特に増えて型も多様化し、非常に厳しい立ち回りを強いられるようになったため、メガ枠がレヒレに打点を持たず崩せないのは弱いと考えて「雷パンチ+竜の舞」を持たせました。この選択は大正解で、アゴルカで崩せないレヒレカビガルドのような構築に、厳しいことに変わりないですが、立ち回り次第でどうにかできるようにはなりました。
また副産物として、威嚇持ち且つリザードンよりも速いボーマンダや削れたスカーフランドロスに対しても竜舞がよく刺さりました。
このシーズンを見ていて、強者の多くがリザードンに雷パンチを採用していたので、我ながら着眼点は良かったのではないかと思います。
型がバレていたのか並びでわかるのか知るところではありませんが、基本的にメガはX一点読みされたのがキツかったです。
•本構築における宇宙最強ゲッコウガ
シーズン10からずっと考えてきて今期になりようやく固まった枠であり最後のピースです。構築を組んだ当初は成り行きからよくあるルカリザに倣い耐久振りの霊獣ボルトロスを使っていましたが、強い人のアドバイスで襷キノガッサを試しに採用してみて、そこから着想を得てさらに模索してたどり着きました。
この枠には
①初手から簡単に崩されるキノガッサ、マンムー、フェローチェあたりに合わせてあわよくば処理し切れる性能
②ストッパー
③サイクルの裏に置いても腐らない
を求めました。
マンムーは草結び+影うちで上から、最低限襷までは剥がす。
フェローチェは大方蜻蛉返りか飛び膝蹴りなので、影うちでまず襷をケアしつつあわよくば膝を割ってもらって無償突破できることもあります。
キノガッサは襷+草結び→影うちで、滅多に撃たれない初手岩石封じ以外は処理できました。レート帯が上に行くほど初手胞子を押されたのでこのムーブが綺麗に決まり、襷を残しつつ突破して何度もイージーウィンできました。カバリザガッサのような並びにはぶっ刺さっているので一匹で壊滅させることもしばしば。キノガッサの裏にポリゴン2が控えていたらパワーが足りなくなり迂闊に選出できないのでその場合は上のルカリオを合わせに行きました。
また、襷+岩石封じにより、リザードン・ギャラドス・雨下ラグラージ等の一見積まれると止まらなそうな相手に対してストッパーとして非常に良く機能し、以前までは苦手意識のあったこれらの相手を誘い殺して高い勝率を維持することができました。
他のポケモンでは成し得ないタイプ一致且つ広い技範囲、多くの相手を上から叩ける高い素早さ、こういった性能により受けの裏においても十分に機能でき、選出の幅を狭めることなくどの選出にも組み込むことができました。想像以上に最強で面白いくらい上手くハマりました。
•眠るエンペルト
環境に存在する残飯型のエンペルトは、水技 / 欠伸 / ステロ / 吠える がテンプレですが、上述の通り本構築はカバエンペの受けサイクルが核となるため、過労死してサイクルが崩されるリスクを減らすように高速回復技として眠るを採用しました。タイミングを誤ると大きく隙を見せてしまう技ですが、長期サイクルを可能にする高速回復技のおかげで受け切ることもできるようになり、崩しの乏しい構築に対してエースで1:1以上を取ったあと裏のサイクルで詰める動きも選択肢となりました。
ワンウェポンの水技は、熱湯か波乗りの選択ですが、熱湯による3割の状態異常火傷は、有利になることもあれば、欠伸ループの邪魔になり望んだ展開ができず逆に不利に転ぶこともあり、さらに無振りゲッコウガの身代わりに対して熱湯ではほとんど割ることができず波乗りでやっと確定で割れるようになります。ゲッコウガの前ではいくら耐久・耐性があろうと、所詮は隙を見せてしまう回復ソースしかないエンペルトではそれほど余裕がなく、運が悪かったり相手が上手いと押し切られてしまうことも十分ありうるので波乗りで確定だと思います。
吠えるを切ったことで、相手の身代わり持ち、特に積んでくる相手に対し吠えるのリカバリーに頼ることができず、立ち回りで対処するしかなくなり、神経質になってしまう点は最大のデメリットだったので、やはり一長一短だと思います。
基本選出
基本選出の形は受け2攻め1、受け1攻め2、攻め3のいずれか。方針としては、受け寄りな構築に対しては崩し切れる選出、攻め寄りな構築に対しては受け回せるあるいはクッションを挟んで殴り勝てる選出、ゲッコウガが必須ないし刺さる構築にのみ攻め3枚の選出。
以下、今期多いと感じたメジャーな構築への選出
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選出:
備考:アーゴヨンジャンケンの花形。ほとんどの相手は初手に投げるのがカプ・コケコなので初手で合わせる。その場合のアーゴヨンの処理ルートが全人類同じ。一応全選出をケアしてはいるが、選出立ち回りをほぼ一点読みして臨むため上手い人に逸らされると厳しい。
vs
選出:
備考:レートが思うように伸びなかった主な原因は間違いなくこの系統のカバマンダの急増だった。リスキーな釣り出しや一点読みの強引な積みが決まれば勝てるが決まらないとなかなか勝てない。
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選出:()
備考:マンダドランが並ぶだけでこちらのアタッカーの一貫が無くなるので厳しい。マンダが羽休めのある特殊か両刀だったりガルドがいるといよいよ絶望的。
vs
選出:()
備考:グロスミミをアタッカーの圏内に入れられるかどうか。型も選出も完全に人それぞれで、自分の中である程度確立した選出と立ち回りのようなものが通せず安定しないので、数が減ったように感じたのは追い風だった。
vs
選出:
備考:毒めざ氷ランドと物理の役割集中にさえ気をつければカバエンペ⇔アゴで基本的にどの選出にも対応できた。
vs
選出:()
備考:草結びグロス、スカーフランドロス、物理の役割集中への警戒、カバルドンの体力管理に気をつけること、試合終盤攻める時にはミミッキュの皮が剥げているようにする。
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選出: or
備考:自慢のゲッコウガでカモれるので初手投げであわよくば半壊させ対面から殴り合う。
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選出:()
備考:ルカリオが受からないので警戒。相手視点はわからないが自分から見てルカリザにはアーゴヨンが死ぬほど通っているためミミッキュの皮さえ剥げればもう止まらない。
vs
選出:
備考:カバルドンが落とされた時に相手のランドロスがスカーフだと詰んでしまうのでカバルドンの体力管理に細心の注意を払いつつ、ランドロス、ゲンガーをいかにバレパン圏内に押し込めるかがとにかく重要。
vs
選出:
備考:こちらの選出が消耗しやすく、いかに有利対面を合わせられるかが鍵なので、読める場面は積極的に裏を読んだ技を選択したり、恐れず釣り出してなるべく早く決めに行く。
vs()
選出 :
備考 : 物理ルカリオが通っているため適宜エンペルトをクッションに挟みつつ、交代も読みながら欠伸⇒身代わりで崩しに行く。構築全員の初速がゲンガーより遅いので毎試合ほぼ必ず催眠を被弾してしまう。ルカリオが催眠にかかると詰みなので、なるべく身代わりを残して対面させるかバレパン圏内まで削りたい。
vs()
選出:
備考:アタッカーが状態異常を貰わずに一度でも積める盤面と、一度の積みで押し切れるだけの削りをいかにエンペルトで稼げるか次第。相手の選出や立ち回りが弱ければ意外と簡単だが、上手い人相手やこちらより速い潰し枠がいると絶対勝てない。
選出率順は
≫ ≒ ≫ ≒ ≧
選出率をメモしていなかったので体感になってしまいますが、アーゴヨンがあまりに最強だったためほぼ毎試合出したのと、カバエンペがだいたいの選出に組み込めたので選出率が高かったです。それ以外はおそらく均等、全く出せないポケモンはいません。困ったら基本的にはアゴカバエンペで選出していました。
重いポケモン・並び
催眠ゲンガー、3番手に出てくるミミッキュ、ジャラランガ、カプ・レヒレ入り全部(特にレヒレ+カビゴンor鋼)、マンムー、スカーフ地面、テテフーディン、草結びメタグロス、極真空手ゲッコウガ、受け+フェローチェ、ヘラクレセドラン、受けを偽装して奇襲してくる受けポケモン
さいごに
長い時間をかけて試行錯誤を重ね、自分の目指していたものを形にして、ずっと掲げていた目標を達成できて本当に嬉しいです。
周りや競っていた人たちが皆2000に乗せているなか自分だけ1900帯でずっと停滞していたり、何度も2000チャレを落としたりで、何度も心が折れそうになりましたが諦めずに頑張ってよかったです。
最終日は有名強者と何度も戦えたり、一緒に上を目指している身内とマッチングしてガチでやり合ったりしてめちゃくちゃ痺れました。
両ロムとも大きく溶かすことなく0時〜シーズン終了間際までずっと2000帯で戦えたことが何よりも嬉しかったしポケモンが最高に楽しかったです。
最終日に上位帯で戦うことの楽しさを知れて本当に良かったです。
ここまで読んでくださった方々ありがとうございました。
Special Thanks
窓のみんな
応援してくれた方々
友達のうめちゃん(https://mobile.twitter.com/Unlimited_u_2)が素敵な絵を描いてくれました。
QRレンタルチームも公開したので使ってみたい方がいらっしゃいましたらぜひ
https://3ds-sp.pokemon-gl.com/rentalteam/usum/BT-F97B-4ABE
質問等ある方はお気軽にお申し付けください
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